【7月31日 AFP】右手首の故障から本格的に復帰を果たした男子テニスの錦織圭(Kei Nishikori)が30日、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)で再び好成績を目指すべく、米首都ワシントンで行われるシティ・オープン(Citi Open 2018)に向けて意欲を語った。

 先日のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)では優勝したノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に準々決勝で敗れた錦織だが、同大会で自身初の8強入りを果たした自信を手に、通算50回目を迎える今大会には第7シードとして出場する。

 現在28歳の錦織は「けがから復帰して、今年はチャレンジを楽めている。再び力強さを取り戻している実感がある。手首はもう大丈夫。頑張ってもう一度トップ10入りを目指すこと。それが目標であり、モチベーションになっている」と話した。

 2015年にシティ・オープンを制している錦織は、キャリア11度目の優勝を果たした2016年のメンフィス・オープン(Memphis Open 2016)を最後にタイトルから遠ざかっている。さらにツアー決勝では、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と激突した今年5月のモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2018)まで7連敗を喫している。

 錦織は2015年に自己最高の世界ランク4位まで到達したものの、手首を痛めて昨年のロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2017)から半年間ツアーを欠場して以降、ランキングが大きく後退。しかし、今年は本格的な復帰を果たす中で、再び上位に返り咲き始めている。

「最高の調子を実感している。ウィンブルドンから数日間の休みを経て、再び練習を開始した。このまま、強度を保てるように努力している。モンテカルロで決勝まで行けたことによって、少し自信がついた。まだ足りないこともあるけれど、もうほとんど絶好調だ。テニスをもう一度楽しめるようになった」

 今大会で錦織は1回戦免除となっており、初戦の相手はドナルド・ヤング(Donald Young、米国)とワイルドカード(主催者推薦)での出場ながら四大大会(グランドスラム)通算3勝を誇るスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)の勝者となる。

「どちらも強敵だ。初戦からプレーに集中しなければ」と語った錦織はこの日、アジアナンバーワンの座を争う世界23位のチョン・ヒョン(Hyeon Chung、韓国)と練習に臨んだ。「アジアと日本のナンバーワンであることを本当に光栄に思う。アジアのトップに立っていることに対して、特に重圧は感じていない。目標は世界1位になることだ」 (c)AFP/Jim SLATER