【7月29日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフォースインディア(Force India)が破産管財人の管理下に置かれたことについて、所属ドライバーのセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)が28日、チームを守るために自らが法的措置を講じたと話している。

 チームは27日遅く、ロンドンの高等法院での審理を経て、管財人の下に置かれることが決まり、別の訴訟を起こされてチームが解散する事態は避けられた。これは、チームを守るために行動を起こしてほしいという内部からの要請を受け、ペレスが取った行動だった。

 ペレスは「この1か月ほどはとてもつらい時期だった。チームがこういう状況で、僕もその渦中に置かれることになった」と話した。

「チームは、ここで働く400人を守るために行動を起こさなくてはならないところまで来ていた。ただのドライバーである僕としては、この問題に関わるのは本当にイヤだったのだが、状況は深刻で、チームの何人かから、前に進み出てチームを救ってくれと言われた」

「他の顧客からは、チームの完全な解散につながる可能性のある、清算申し立ての要請もあった。だから僕が言われたのは、基本的にはチームを救ってほしいということだった。そのために引き金を引いて、チームを管財人の下に置いてほしいとね」

「僕がチームから払ってもらっていない、多額のお金のことは関係ない。行動を起こした唯一の理由は、チームを救い、明るい未来をもたらすためだ。気持ちの面でも、精神的にもすごくつらかった。とても苦しかった。レースに集中するのは難しかった」

 さらにペレスは、チームの筆頭株主であるビジェイ・マリヤ(Vijay Mallya)氏に影響する行動を取ることは、心が「本当に痛かった」と話している。マリヤ氏は詐欺で告発され、身柄を引き渡すようインドから要請が出されている。

 チームは、法的措置に踏み切ったペレスを恨む気持ちはないと話している。(c)AFP