【7月3日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)で苦汁をなめたアルゼンチン代表のホルヘ・サンパオリ(Jorge Sampaoli)監督が辞任を迫られている中、元指揮官のディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏が、タダでも復帰したいと意欲を語った。

 2008年から2年間代表を指揮した57歳のマラドーナ氏は、自身のテレビ番組「神の手」の中で現在のアルゼンチン代表を見るのは心苦しいと語った。

 ベネズエラの衛星テレビ局のテレスル(Telesur)で放送されている同番組で「何も見返りは求めないで、タダでも私は代表の監督職に戻るよ」と話した。

 サンパオリ監督は、確執や不仲などの問題を多く抱えたロシアW杯で、フランスを相手に3-4で敗北を喫して辞任を迫られている。

 指揮官は選手からの信頼を失ったとされており、選手の選考や戦術を主将のスター選手リオネル・メッシ(Lionel Messi)に任せたという情報もある。

 しかし、サンパオリ監督はあと4年の契約を残しており、アルゼンチンサッカー協会(AFA)は契約解除するために1290万ユーロ(約16億6000万円)を支払わなければならない。

 2010年のW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)準々決勝で、ドイツに対して0-4の大敗を喫し自身の代表監督生活が終了したマラドーナ氏は「神が私に代表ベンチに戻る力を与えてくれることを信じている」と語った。

「私たちがつくり上げたものがすべて崩れ、世界有数のチームでもない国に負けた代表を見るのは心苦しい」

 選手として能力を発揮したマラドーナ氏は1986年大会でチームを優勝へ導き、またその4年後の決勝進出に大きく貢献した。しかし指導者としてのキャリアは、代表監督を務めたボリビア戦での1-6の大敗など選手としての功績よりはるかに劣る。

 最近指揮したクラブチームは2チームともアラブ首長国連邦(UAE)のリーグに所属しており、昨シーズン指揮したアル・フジャイラ(Al-Fujairah)では、チームを1部に昇格させることができなかった。(c)AFP