【6月28日 AFP】サッカーオーストラリア代表のアンジェ・ポステコグルー(Ange Postecoglou)前監督は28日、オーストラリアがW杯ロシア大会(2018 World Cup)でグループリーグ敗退が決まったことを受け、同国は劣等感を捨て去り、自分たちは「格下」だと考えるのをやめないといけないと語った。

 サッカルーズ(Socceroos、豪代表の愛称)は26日、ソチ(Sochi)で行われた一戦でペルーに0-2で敗戦。再びゴール前での決定力不足に泣き、大会から姿を消すことになった。同国は初出場を果たした1974年大会以降、W杯の舞台では全16戦で2勝しか挙げられていない。

 本大会出場を決めた直後に電撃辞任し、来シーズンからJリーグ1部(J1)の横浜F・マリノス(Yokohama F Marinos)を指揮するポステコグルー氏は、攻撃を重んじる自身のサッカー哲学を擁護した上で、現アジア王者のオーストラリアは世界の舞台でも失敗を恐れてはいけないと言う。

 ウェブサイトwww.playersvoice.com.auに寄稿したポステコグルー氏は「もしわれわれの行く末が守備の安定と競り合いの強さに重きを置くということであれば、それを青写真にするのは構わない」とした上で、「でも劣等感は捨て去らないといけない。常に自分たちが格下でいる問題点は、それ自体が成長できていないという証ということだ」と述べた。

 また、直近4大会連続でW杯の本大会出場を決めながらも、オーストラリア代表は自分たちをいまだに格下だと考えていると指摘する元指揮官は、「辞任した後に起こったことが、私の本能が正しかったのを証明している。まだ格下であろうとしているんだ。強豪国と試合をすれば10回中8回は負けるだろうが、それはわれわれには彼らに勝てないということを意味しているのではないと、みんなに理解してほしい。結局のところ、私たちは全員オーストラリア人であり、誰が相手でも恐れるべきでない」とつづった。

「失敗や非難を怖がっていてはならない。サッカルーの名がわれわれに力を与えてくれるんだ。先人たちがつくり上げてきた土台を生かさなければいけないし、そうでなければわれわれは責任を果たせていないということになる」 (c)AFP