【6月10日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は9日、カナダ・ケベック(Quebec)州で開催された先進7か国(G7)首脳会議(サミット)の共同コミュニケを承認しないよう米代表団に指示したと明らかにし、開催国カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相を「不誠実」だと名指しで非難した。

 トランプ氏は米朝首脳会談のためシンガポールへと向かう専用機エアフォースワン(Air Force One)の機内からツイッター(Twitter)を投稿し、「ジャスティンの記者会見での誤った声明、そしてカナダが米国の農業者、労働者、企業に巨額の関税を課しているという事実に基づき、共同コミュニケを承認しないよう米代表団に指示した」と表明。

 また、米政権が「米国市場に流入する自動車」に関税を課すことを検討中だと改めて警告。この意向は主にドイツを念頭に置いたものとみられている。

 さらにトランプ氏はトルドー氏について、共同討議の際は「とてもおとなしく、控えめに振る舞っていた」が、記者会見では米国の言いなりにはならないと発言したと怒りをあらわにした。

 一方でトルドー氏の記者会見での発言についてカナダ首相府は、同氏が会議での発言を繰り返したものにすぎないと反論し、公の場およびトランプ大統領との私的な会話で語ったこと以外は発言していないと強調した。(c)AFP