【6月5日 AFP】スイス・ジュネーブに本部を置く国連(UN)軍縮会議(CD)でシリアが議長国を務めていることを受け、米国は5日、シリアが自国の体制を「普通」にみせようとするために議長の地位を利用しているとして、同日行われる会合をボイコットする意向を示した。

 ロバート・ウッド(Robert Wood)米軍縮大使は声明で、「シリアが先週、軍縮会議の議長国という地位を利用して、同国の体制や容認できない危険な振る舞いを普通にみせようと繰り返し試みたことを受け、米国は本日の会合に出席しない」と発言。同機関における「米国の国益を守り続けていく」と付け加えた。

 同会議の議長国に関しては、加盟65か国が国名の英語表記のアルファベット順に持ち回りで務めるのが長年の慣例になっており、シリアは先週、4週間の任期で議長国となった。

 1週間前、シリアが議長国となって初の会合が開かれたが、出席したウッド大使は「茶番」だと批判。複数の国がそれに続いた。また、スイスやスウェーデンなど多数の国々の代表部が、化学兵器禁止について話し合う同会議でシリアが議長国を務めることに怒りの声を上げていた。(c)AFP