【6月4日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の顧問弁護士を務めるルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)元ニューヨーク市長は3日、2016年米大統領選へのロシア干渉疑惑の捜査をめぐり、トランプ氏はいかなる罪に問われても、自分自身に恩赦を与える権限を「おそらく持っている」と述べた。

 ABCニュース(ABC News)の番組「ディス・ウイーク(This Week)」に出演したジュリアーニ氏は、その上で、トランプ氏には自分を恩赦の対象とするつもりはないと主張。「政治的な余波が厳しいものになると思う」「他人に恩赦を与えることと、自分自身に恩赦を与えることは、全く別の意味を持つ」と指摘した。

 一方、トランプ氏がロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官の聴取に応じる可能性は薄れているとの見方も示した。

 ジュリアーニ氏によると、トランプ氏はモラー氏の聴取に応じる意向を示したが、顧問弁護団は大統領が気付かぬうちに偽証罪に問われることになり得るとの懸念から反対しており、「聴取に応じずに解決する方に向かいつつある」という。

 トランプ氏が自身に恩赦を与えられるかという問題をめぐっては、共和党内からも批判的な意見が出ている。

 クリス・クリスティー(Chris Christie)前ニュージャージー州知事は「決してそんなことは起きない」「政治問題になってしまうからだ。もし大統領が自分に恩赦を与えれば、弾劾されるだろう」と発言。ケビン・マッカーシー(Kevin McCarthy)下院院内総務も、誰であれ大統領は自分自身に恩赦を与えるべきではないとの見解を示した。(c)AFP