【5月31日 AFP】米ハワイ州当局は30日、噴火活動を続けるハワイ(Hawaii)島のキラウエア(Kilauea)火山から流出した溶岩により、一部地域が遮断され孤立する恐れがあるとして、住民らに避難を呼び掛けた。

 民間防衛局(Civil Defense)は、1960年の噴火で大きな被害を受けたエリアに言及し、「ハワイ火山観測所(HVO)は、複数の亀裂から流出する溶岩がカポホ(Kapoho)周辺に向かっていると報告している」と通知。さらに、同エリアなどの住民に避難を勧告し、流れてくる溶岩によって孤立する危険があると警鐘を鳴らしている。

 これに先立って当局は、亀裂から流れ出た溶岩が主要幹線道路を遮断するとともに停電を引き起こし、電話通信が絶たれたとして、別のエリアの住民に対して避難を呼び掛けていた。

 現地当局はAFPに対し、避難者数は確認できないとしている。だが住民約2000人がすでに自宅から避難しており、噴火により住宅71戸が損壊した。

 また約9.5平方キロメートルのエリアが溶岩にのみ込まれ、海に到達した溶岩は、海水と接触して「レイズ」と呼ばれる酸性の煙を発した。(c)AFP