【5月30日 CNS】中国・重慶市(Chongqing)公安局と雲南省(Yunnan)警察、ベトナムの関連部門は、ベトナムと雲南、福建(Fujian)両省などで消費者金融を装った詐欺グループを摘発し、約150人の容疑者を逮捕した。被害者からだまし取った金や銀行口座など約1700万元(約2億9000万円)を凍結した。

 今年1月、重慶市民の張さんに、消費者金融のカスタマー・サービスを名乗る者から電話があり、ちょうど困っていた張さんは金を借りることにした。

 張さんはその後、消費者金融要求に応じ、「保険料」や「担保」などさまざまな名目で8回に分けて、合計1万1700元(約19万9000円)を支払わされたが、張さんが借りるはずだった金は、いつになっても振り込まれず、だまされたのではないかと警察に相談した。

 重慶警察は、似たような通報を多数受けていたことから、調査を開始。中国全土のデータを分析した結果、全国各地で数万人規模の被害届が出されており、被害総額は約3000万元(約5億1000万円)に上るとみられることがわかった。

 警察の3か月にわたる捜査の結果、8人の主犯格と見られる容疑者が浮上。8人の下にはさらに10組ほどのグループが存在し、それぞれの役割を担っていると考えられた。

 警察が内偵を進めている間の3月、容疑者グループは突然アジトを福建省からベトナムへと移し、6か所のアジトに分散して引き続き詐欺行為を働いていた。ベトナムの関連部門と協力し、同国と雲南省の国境付近や福建省などで一斉摘発した。(c)CNS/JCM/AFPBB News