【2月10日 AFP】(更新)米ホワイトハウス(White House)のスピーチライター、デービッド・ソレンセン(David Sorensen)氏が9日、元妻に対する虐待疑惑を受けて辞任した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権のスタッフが配偶者間暴力(DV)絡みで辞任したのは、秘書官だったロバート・ポーター(Rob Porter)氏に続いてこの1週間で2人目。

 ホワイトハウスのラジ・シャー(Raj Shah)報道官は、ソレンセン氏の元妻虐待疑惑を把握したのは8日夜で「ただちに問いただしたところソレンセン氏は元妻虐待疑惑を否定し、本日辞任した」と語った。

 ソレンセン氏の元妻ジェシカ・コルベット(Jessica Corbett)さんは米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)に対し、結婚していた頃ソレンセン氏から、火のついたたばこを腕に押しつけられたり、髪を引っ張られたり、体を壁に向かって投げつけられたり、足の上に車を走らされたりするなどの暴力を受けていたが、ソレンセン氏が警察などと関係があったため通報はしなかったと語った。

 ソレンセン氏はホワイトハウスの環境問題諮問委員会(CEQ)のスピーチライターだった。秘密情報を扱う許可を受ける必要はないポストだが、コルベットさんは昨年秋、ソレンセン氏の素行調査をしていた米連邦捜査局(FBI)に情報提供したという。

 相次いで政権スタッフがDV絡みで辞任する中、トランプ大統領の側近で2016年の大統領選で選対本部長も務めたコーリー・ルワンドウスキ(Corey Lewandowski)氏はFOXニュース(Fox News)に、ジョン・ケリー(John Kelly)大統領首席補佐官が十分に仕事をしていないと批判した。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、ケリー首席補佐官がスキャンダル発覚後にポーター氏の人となりを擁護し、同氏の辞任に向けて精力的に動いていたと事実と異なる主張をしたことにトランプ大統領をはじめホワイトハウスの「多くの」スタッフがいら立っているという。

 ホワイトハウスは、ケリー首席補佐官が辞任するのではないかという臆測の打ち消しに追われている。(c) AFP