【2月2日 AFP】南アフリカの金鉱山で、暴風雨のため停電が発生し、作業員950人余りが坑内に24時間以上にわたって閉じ込められている。鉱山会社が1日、発表した。作業員らの身に差し迫った命の危険はないとしている。

 鉱山会社シバニェ・スティルウォーター(Sibanye-Stillwater)によると、停電が起きたのは最大都市ヨハネスブルクの南東290キロにあるベアトリクス(Beatrix)金鉱山。停電によりエレベーターが動かなくなり、夜勤の作業員が地下から出られなくなっているという。

 広報担当者によると、作業員らは坑道内に設けられた換気設備のある待機所にいて、水や食料の差し入れも行っており、現在のところ体調に問題はないという。閉じ込められている地点の深さは不明だが、ベアトリクス鉱山は23層から成り、最深部は地下約1000メートルに到達しているという。

 鉱山会社では停電の復旧に努めており、同日中にケーブル1本を復旧して作業員272人を救出した。だが、今も955人が前日の夕方から坑内に閉じ込められた状態だという。

 鉱山労働者・建設組合連合(AMCU)は、坑内の作業員らの健康と安全が大いに脅かされていると指摘。巻き込まれた人数からみれば重大な事故だとの見方を示している。

 映像後半は、金鉱山の外で待つ作業員らの親族。1日撮影。(c)AFP