【1月7日 AFP】サウジアラビアの首都リヤドで、王子11人が政府の緊縮政策に対する抗議行動をしていて逮捕された。同国のサウド・モジェブ(Saud al-Mojeb)司法長官が7日、明らかにした。11人は「社会的秩序と治安を乱した」罪で起訴される見込みだという。

 サウジメディアが前日に報じたところによると、11人の王子はリヤドのホクム宮殿前に集結して王族への水道光熱費支給を中止するとした政府決定に抗議していたところを逮捕された。

 モジェブ司法長官は文化情報省が公表した声明の中で「そうした要求は非合法だと通告したが、11人の王子は宮殿前からの退去を拒み、社会的秩序と治安を乱した」と逮捕理由を述べ、引き続き王子らは複数の罪で起訴される見込みだと語った。王子たちは、2016年に殺人罪でいとこに対する死刑が執行されたことへの慰謝料も要求していたという。

 王子らは現在、最大級の警備態勢が敷かれたリヤド南部のアルハイル(Al-Hayer)刑務所に勾留されている。

 サウジアラビアは原油価格の下落によって膨らむ財政赤字対策として、2年前から歳入増と歳出減を目指した緊縮政策を相次いで導入している。(c)AFP