過酷なスカウトの世界―ダイヤの原石を求め東奔西走
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■アヤックスのメソッド「TIPS」
ポアロ氏は、オランダ・エールディビジのアヤックス(Ajax)でブームとなったTIPSという手法を用いているという。これはテクニック(技術)、インテリジェンス(頭脳)、パーソナリティー(人格)、スピード(速さ)の頭文字を取ったものだ。
「TIPSの後は、年齢から抜きん出ているか、進歩する余地が大きいかを見極め、スター街道を駆け上がるポテンシャルがあるかどうかを測るために今後の成長に注視しなければならない」
また、バスコの別のスカウトであるジウベルト・フィゲイレド(Gilberto Figueiredo)氏は、メンタリティーの要素が不可欠だという。
「普段の態度を知るため、われわれは両親や教師と話をする」と話すフィゲイレド氏は、脚光をあびることがないシーンでの振る舞いを見るため、何気ない学校でのトレーニングも注視しているという。
スカウトはこういったことすべてに目を光らせているというが、ポアロ氏が2部や3部、15歳以下や17歳以下のゲームを毎週7試合見ていると話しているときの目には仕事への愛があふれていた。