【12月2日 AFP】サッカーアルゼンチン代表のリオネル・メッシ(Lionel Messi)が母国に2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)の栄光をもたらすという挑戦での大きな試練は、準々決勝で対戦する可能性が高いスペイン戦となるかもしれない。

 しかし、欧州予選でイタリアを退けた2010年南アフリカ大会(2010 World Cup)王者のスペインと、最終戦のメッシのハットトリックにより南米予選をなんとか突破したアルゼンチンがグループリーグを首位通過するのは容易ではない。

 1日の抽選会でポッド2だったため、スペインはクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)擁する2016年の欧州選手権(UEFA Euro 2016)王者ポルトガルと同グループに入った。グループBの行方を占う両者の初戦は来年6月15日にソチ(Sochi)で行われる。

 ウルグアイは比較的楽なグループAに入ったが、3大会連続でグループリーグを首位通過しても、決勝トーナメント1回戦ではスペインかポルトガルのいずれかと対戦することとなる。

 イベリア半島の両雄は、グループBを首位で通過した場合は決勝トーナメント1回戦でグループA2位との対戦となるため、ウルグアイが失態を犯さない限りはエジプト、サウジアラビア、出場国中で国際サッカー連盟(FIFA)ランキングが最下位(10月のランキング時点、同以下)の開催国ロシアと戦うことになる。

 2014年大会で準優勝のアルゼンチンは、メッシとFCバルセロナ(FC Barcelona)でチームメートのイヴァン・ラキティッチ(Ivan Rakitic)、レアル・マドリード(Real Madrid)に所属するルカ・モドリッチ(Luka Modric)らを擁するクロアチア、ナイジェリア、大会初出場のアイスランドと同じグループDに入った。

 アルゼンチンは、決勝トーナメント1回戦で対戦するグループCの試合がすべて終わった後でナイジェリアとの最終戦を迎えるため、同グループの1位と2位のチーム、どちらと対戦するかをえり好みできるぜいたくな悩みを抱える可能性もある。

 グループCはフランスの首位通過が濃厚で、2位をFIFAランキング10位のペルーと、序盤でつまずいたもののプレーオフを含めた予選の最後の9試合を無敗でしのぎ、プレーオフ第2戦でアイルランドから5点を奪い本大会の切符を手にした同ランク19位のデンマークが争う展開となる。

■取りこぼしが命取りに

 予想通りアルゼンチンが首位通過し、スペインがポルトガルを抑えて1位で突破した場合、両者はソチで行われる準々決勝で顔を合わせるが、準決勝ではドイツがその勝者の前に立ちはだかることが濃厚だ。

 グループEでスイス、セルビア、コスタリカと同組のブラジルは、6度目の栄冠に向けて視界は良好だが、万が一2位になった場合、決勝トーナメント1回戦でドイツと戦う可能性が高くなる。

 チッチ(Adenor Leonardo Bacchi aka Tite)監督率いるブラジルが首位通過した場合、決勝トーナメント1回戦ではメキシコかスウェーデンと、準々決勝ではイングランドかベルギーと対戦する可能性が高い。

 グループFはヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督が指揮を執るドイツの首位通過が濃厚で、メキシコ、スウェーデン、韓国で2位の座を争うが、通過しても決勝トーナメント1回戦ではブラジルとの対戦が見込まれる。

 ポーランドかコロンビアの突破が濃厚なグループHの首位は、次のラウンドでグループG2位のイングランドかベルギーと対戦することになる。

 ギャレス・サウスゲイト(Gareth Southgate)監督率いるイングランドは、グループリーグを首位で通過しても2位で通過しても、決勝トーナメント1回戦の後の準々決勝はブラジルかドイツのいずれかとの対戦が待っている。 (c)AFP