■常に「マスタープラン(基本計画)」を持っている

 ボール氏の息子たちが最初に注目を浴びたのは、2016年シーズンにロサンゼルスのチノ・ヒルズ高校(Chino Hills High School)の全勝優勝に貢献したことだった。

 音楽界で大成功を収めた故マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)やジャクソン・ファイブ(Jackson Five)のメンバーを息子に持ち、独善的な父親として知られるジョー・ジャクソン(Joe Jackson)氏を自身と比較しているボール氏について、妻のティナ(Tina)さんは「常にマスタープラン(基本計画)」を持っていたという。

 ボール氏は今年、現地紙オレンジカウンティ・レジスター(Orange County Register)とのインタビューで、「不動産や株といったものに投資する人間もいる。私は常に『自分の所有物に投資するつもりだ』」と語っていた。

 これまでのところ、そのマスタープランは軌道に乗っている。息子のロンゾは今年レイカーズに入団し、好不調の波が激しいものの、キャリアのスタートから早熟な才能を次々と開花させている。しかしながら、ボール氏は自身や息子に関する奇妙な発言を連発し、マスコミから反発を食らうばかりだ。

 プロとしてバスケットボールとアメリカンフットボールで短期間プレーしていた経歴を持つボール氏は、この一年だけでも、1対1なら全盛期のマイケル・ジョーダン氏を倒していたと発言したほか、息子のロンゾはすでにゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)のステフェン・カリー(Stephen Curry)を超えていると豪語している。

 息子の成長を見守っているのと同様に、「ビッグ・ボーラー・ブランド」のスポーツ用品の宣伝を繰り返し、バスケットボールシューズを一足495ドル(約5万5000円)の高値で売っているボール氏は、「周囲は『ラバーはどうかしている』と言っている。そう、彼らはタイガー・ウッズ(Tiger Woods)の父親や、ヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams)とセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams)の父親についても、どうかしていると言っていた」と主張した。

「彼らは全員が偉大なアスリートだ。だから、私も正しい道を進んでいるといえる。私は息子たちを偉大にしたい」(c)AFP/Rob Woollard