■世界に衝撃を与えた痩せ細った乳児の写真

 今月に入って少なくとも子ども2人が栄養失調、またはその合併症で死亡した。そのうちの1人、生後34日のサハルちゃんが、ぶかぶかのおむつを身に着け、がりがりに痩せ細っている写真は世界中に衝撃を与えた。このときの体重は2キロに満たず、サハルちゃんは22日、ハムーリアの病院で息を引き取った。

 サハルちゃんが亡くなった病院の医師は、乳幼児の栄養失調の主な原因は、母親自身が栄養失調で母乳が出ないためだと指摘。「母親の体が弱っているため、子どもたちの体も弱っている」と話した。

 栄養失調のもう一つの原因は、悲惨な住環境と水道水や清潔な水が不足していることから来る劣悪な衛生状態だ。下痢のような病気になれば、栄養の行き届いた子どもでもすぐに体重が減少する恐れがある。

 国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)の広報担当者はAFPの取材に対し、東グータの子どもたち232人が重度の急性栄養失調に陥っており、生存するには緊急治療が必要だと述べた。また、882人が中程度の急性栄養失調で、1500人以上の子どもたちが栄養失調になる危険性があるという。(c)AFP/Abdulmonam Eassa and Amer Almohibany