■連立の行方

 しかし専門家らは、選挙結果がすでに決まっているとの見方には注意を促す。日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)委託による調査機関アレンスバッハ研究所(Allensbach Institute)の直近の調査結果では、全有権者の46%が投票先をまだ決めていないとの数字が示されている。

 どの政党も絶対多数を確保しないと見通されるなか、最も注目されるのは連立をめぐる動きが活発になる選挙後の数日間だろう。

 シュルツ氏は、SPDがメルケル与党の従属的パートナーに甘んじることはないとすでに明言している。過去4年間については、CDU/CSUとの冷え切った「大連立」だったと述べた。

 その他4小政党の得票予想も、議席を持つのに必要な最低基準の5%をクリアしている。これは過去最高だ。

 他方で、右派ポピュリスト政党「ドイツのための選択肢(AfD)」も初の連邦議会での議席を狙っているが、反移民の方針を掲げる同政党との対話に主流各党は後ろ向きだ。難民流入問題で勢いに乗り、多くの州議会で議席を獲得したAfDだが、難民の流入減少に伴いその人気は衰え、最近の世論調査では一桁の支持率となっている。(c)AFP/Antoine LAMBROSCHINI