【8月1日 AFP】スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)は31日、同国の首都マドリード(Madrid)近郊の裁判所に出廷し、巨額の所得隠しによる脱税容疑について否認した。

 米経済誌「フォーブス(Forbes)」で世界で最も稼いでいるスポーツ選手にランキングされたロナウドは、FCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するライバルのリオネル・メッシ(Lionel Messi)が昨年脱税で有罪となったのに続き、検察から訴追された。

 ロナウドのマネジメントを行うジェスティフテ(Gestifute)社が発表した声明によると、32歳の同選手は「自分は何も隠したことはないし、脱税を企てようとしたこともない」と証言したとされている。

「自分はいつも自発的に確定申告を行っている。なぜなら、確定申告をして収入に応じて税金を払うことは義務だと考えているからだ。周知の通り、私はアドバイザーに対し、問題を起こしたくないので全部アップデートして適切に申告するように求めている」

 1470万ユーロ(約18億円、当時)の脱税容疑で起訴されているロナウドは、自身が居住しているマドリード郊外の高級住宅地ポスエロデアラルコン(Pozuelo de Alarcon)の裁判所で、マスコミを避けるために地下駐車場から出入りした。

 検察側は世界最優秀選手に4度輝いた実績を持つロナウドについて、「2010年に設立した会社組織を利用して、スペインで稼いだ肖像権収入を税務当局から隠していた」とし、「自発的かつ意図的にスペインでの納税義務を怠った」と主張。これは法人税率の低い英領バージン諸島(Virgin Islands)やアイルランドのペーパー会社を通じての税金逃れだったと告発している。

 さらに検察側は、ロナウドが2011年から14年にかけて実際は4300万ユーロ(約52億円、当時)を稼いだにもかかわらず、1150万ユーロ(約14億円、当時)分しか申告していないことに加え、スペインの会社に2015年から2020年までの肖像権を売却することで得る2840万ユーロ(約37億円)の収入についても「意図的に」申告していないと訴えている。(c)AFP/Benjamin BOULY RAMES