【7月27日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は26日、連邦捜査局(FBI)長官代行の人事に絡めてジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)司法長官を非難し、同氏への攻撃を一段と強めた。ロシアの米大統領選干渉疑惑に対する捜査に関与しないと表明したセッションズ氏を辞任に追い込み、政権の体力を奪っている同捜査に対する影響力を取り戻そうとする狙いとみられる。

 トランプ大統領はツイッター(Twitter)で、FBIのアンドリュー・マケイブ(Andrew McCabe)長官代行を、ロシア疑惑の捜査に関連して自ら解任したジェームズ・コミー(James Comey)前長官の「友達」だと糾弾。さらにマケイブ氏の妻とヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官とのつながりにも疑問を呈した。

「セッションズ司法長官はなぜアンドリュー・マケイブFBI長官代行を交代させないんだ?(マケイブ氏は)コミーの友達で(ヒラリー・)クリントンへの捜査を担当していたが、妻の選挙戦出馬のためヒラリー・クリントンとその代理人たちから大金(70万ドル=約7800万円)を受け取っている。腐敗を一掃せよ!」

 トランプ大統領を早くから支援したセッションズに対するトランプ大統領の非難はこの1週間で4回目。ほかの閣僚からは非公式に、セッションズ氏の扱われ方にとまどいの声が上がっていると伝えられている。

 上院議員だったセッションズ氏は、議会ではある程度支持を保っているが、議会側は最終的には交代を承認せざるを得なくなる。

 セッションズ氏に対するトランプ氏の言動をめぐっては、なぜ単にセッションズ氏を解任しないのかという疑問も持ち上がっている。セッションズ氏の側近らによると同氏は屈辱的な交代に断固反対するとみられ、実際にそうなればトランプ氏は弱腰に見えてしまうことになる。(c)AFP