【7月11日 CNS】30歳の女性教師牛肖(Niu xiao)さんから父への肝臓移植手術は、6月27日に行われた。20人以上の医師ら医療関係者が3チームに分かれ、ほぼ同時に肝臓の部分摘出と移植手術を行い、8時間かけて手術を成功させた。  

 肖さんは肝移植手術が終わって1週間が過ぎた5日、解放軍総病院海南分院の病室で取材に応じた。術後の経過は良好だという。

「両親からみたら私は命と同じくらい大切かもしれませんが、私にとっての両親も命と同じくらい大切」と笑顔を浮かべた。

 主治医の紀文斌(Ji Wenwu)医師は、「30年近く医者をやってきて、親子間の肝移植手術も100件以上行ってきた。親から子、夫婦間や兄弟姉妹間の肝臓移植はたくさんあったが、娘さんが父のために肝臓を提供する例はあまり見たことがない。とても感動した」と語った。

 肖さんの父、牛氏は今年4月、肝臓がんと診断された。「父の病状を知って、家族はとても落ち込みました。自分の肝臓で父の命を救えることが分かり、私は少しもためらいませんでした。だって、お父さんがいなくてはだめ」と語った肖さん。

「私は一人っ子で、小さい頃から父にとても可愛がってもらいました。でも、一番悩んでいるのは母です。一方は夫、一方は娘ですから」。

「私は移植に反対しました。娘はまだ若いですから……」と牛氏はむせび泣きながら話した。

 術後1週間で、肖さんの肝臓は成長を始めている。一般には、肝臓移植手術のドナーは6週間で90%が正常なレベルに回復できる。移植を受けた側の患者は、1週間後には肝機能が正常レベルに達するという。今のところ、父娘の肝機能に明らかな異常はみられていない。(c)CNS/JCM/AFPBB News