【6月22日 AFP】紛争が続く中央アフリカで武装集団間の衝突が起き、地元当局者によると21日までに約100人が死亡した。イスラム教徒主体の反政府組織の内部抗争とみられる。衝突が発生する直前に、政府と複数の反政府組織が停戦協定を結んだばかりだった。

 中央アフリカでは2013年以降、キリスト教徒の民兵組織「反バラカ(anti-balaka)」と、イスラム教徒主体の反政府民兵組織「セレカ(Seleka)」に属していた集団が対立してきたが、組織内でも分裂が進み、過激化する分派が乱立する状態となっている。

 激しい戦闘が発生したのは中部の町ブリア(Bria)。主任司祭も務める町長によると、19日の停戦協定署名からわずか数時間後の20日未明に銃撃が発生。約6時間にわたる全面的な衝突につながったという。町長はAFPの電話取材に「人道状況が憂慮される」と危機感をあらわにした。

 衝突はセレカ系の「中央アフリカ復興人民戦線(FPRC)」の対立する派閥間で起きた。FPRCの幹部は指導者らの間で「ささいな」不一致があったと述べ、一種の権力闘争だと説明した。

 国連(UN)と政府の調査によると、一連の衝突で5月末までに300人が死亡、10万人が避難を余儀なくされている。(c)AFP/Saber Jendoubi and Amaury Hauchard in Libreville