【6月21日 AFP】(更新)サッカーのイングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督(54)が20日、スペイン検察当局に脱税の罪で起訴された。スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)の監督を務めていた際に、330万ユーロ(約4億1000万円)の納税を怠ったとされる。

 モウリーニョ監督がレアル・マドリードを指揮していたのは2010~13年。検察当局が出した声明には、同監督が「2件の所得税法違反」の罪に問われていると記されている。

 当局によると、昨年マンチェスター・ユナイテッドを引き継いだモウリーニョ監督は、2011年に160万ユーロ(約2億円)、2012年に170万ユーロ(約2億1000万円)の所得申告漏れがあったという。

 レアル・マドリードではスター選手のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)も、租税回避地を通して1470万ユーロ(約18億2000万円)を脱税した罪に問われており、20日には来月31日に出廷を命じられたことが明らかになった。

 ロナウドとモウリーニョ監督はいずれも、サッカー界の著名エージェント、ホルヘ・メンデス(Jorge Mendes)氏を代理人に立てている。メンデス氏も今月27日、スペインの首都マドリード(Madrid)近郊のポスエロデアラルコン(Pozuelo de Alarcon)の裁判所へ出廷するよう命令を受けている。

 サッカーに関する内部告発サイト「フットボール・リークス(Football Leaks)」では、メンデス氏が顧客らに支払われる肖像権収入からの納税を回避するため用いていたとされる手法が公開されている。

 メディアコンソーシアムの「ヨーロピアン・インベスティゲーティブ・コラボレーションズ(EIC)」は、ペーパーカンパニーやオフショア口座を悪用した所得申告漏れが1億8500万ユーロ(約230億円)に上ると指摘している。(c)AFP/Jean DECOTTE