【6月20日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は19日、ロシアで開催されているコンフェデレーションズカップ(Confederations Cup 2017)のグループステージでビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が採用されていることについて、その必要性を強く擁護した。

 ドイツが3-2でオーストラリアを下した同日の試合では、今大会5回目となったビデオ判定でオーストラリアの得点が認められるという場面があった。映像ではゴールを入れたトミ・ユリッチ(Tomi Juric)が手を使っていたようにもみられた。

 また18日に行われたカメルーン対チリの一戦でも、チリのエドゥアルド・バルガス(Eduardo Vargas)が得点して喜びのセレブレーションを行った1分後に、ビデオ判定でわずかにオフサイドがあったと判明し、ゴールが取り消されるという混乱が生じた。

 インファンティーノ会長はFIFAのウェブサイトに発表した声明で、「これまでのところ、VARには極めて満足している。われわれは、ビデオ・アシスタントが審判を正しい判定に導く様子を目撃してきた。これこそがVARの役目だ」と述べた。

「今回のコンフェデレーションズカップで試験導入されているVARも、プロセスの改善やコミュニケーションの微調整に役立っている。ファンがずっと待ち望んできたことが、ようやく実現している。今大会が指標となるだろう。VARは近代サッカーの未来だ」

 インファンティーノ会長は今年4月、「非常に肯定的な反応」が得られれば、2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)でVARを導入する意向を示していた。

 サッカーの規則作成を行う国際サッカー評議会(IFAB)は2016年3月、試験的にVARを使用することを承認。VARは得点をはじめ、レッドカードなどのペナルティー、そして選手の特定にミスがあったと思われるときなど、判定が際どい場合に限って使用できるとされている。(c)AFP