【5月28日 AFP】サッカーフランス杯(French Cup 2016-17)は27日、決勝が行われ、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)は終了間際のオウンゴールでアンジェSCO(Angers SCO)に1-0で勝利し、優勝を果たした。

 エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領らが観戦に訪れる中、スタッド・ド・フランス(Stade de France)で行われた試合は、延長戦突入が頭をよぎった試合終盤、アンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)のCKをブレーズ・マテュイディ(Blaise Matuidi)と競り合ったアンジェのイサ・シッソコ(Issa Cissokho)が自軍ゴールに入れてしまった。

 アンジェにとっては残酷な結末になった一方で、PSGは不満の残るシーズンの最後にフランス杯3連覇を達成し、100周年の記念大会で優勝回数を11回に伸ばしている。

 DFのセルジュ・オリエ(Serge Aurier)は、「今夜はこちらに運があった。今季はすべてがバラ色ではなかった分、このタイトルはすごく重要だけれど、それでも優勝できたのはラッキーだった」と語った。

 PSGはこれで、リーグ杯(French League Cup 2016-17)とフランス杯のトロフィーをコレクションに加えてある程度は帳尻を合わせたものの、どちらかと言えば失敗という印象が強く残るシーズンとなった。

 ウナイ・エメリ(Unai Emery)監督を迎えたチームは、4連覇中だったリーグ戦でASモナコ(AS Monaco)に優勝を明け渡し、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)ではFCバルセロナ(FC Barcelona)に屈辱的な逆転負けを喫した。

 特に、第1戦に4-0で勝利しながら、敵地での第2戦を1-6で落としてベスト16で敗退したチャンピオンズリーグの戦いは、クラブや監督にとって消せない汚点となった。

 それでも、60年ぶりのフランス杯決勝に進出し、懸命に戦うアンジェを退けたことで、国内カップ戦の王者としての地位はなんとか保つことに成功している。

 アンジェがクラブ史上初となる主要大会のタイトルを逃した一方で、PSGはこれで2004年以降では6回目のフランス杯を獲得し、国内カップ戦の連勝を32試合に伸ばしている。

 すでに欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)出場権を獲得しているPSGが優勝したため、リーグ6位のボルドー(FC Girondins de Bordeaux)が繰り上がりで来季のヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2017-18)に出場することが決まった。

 アンジェのステファヌ・ムーラン(Stephane Moulin)監督は、「敗戦はいつでも残酷なものだが、延長戦まであとたった1分だった。頭に浮かんだ二つの言葉は、失意と大きな誇りだ。選手たちは質の高い決勝を見せてくれた」と話した。(c)AFP/Andy SCOTT