【5月27日 AFP】ジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2017)は26日、第19ステージ(サン・カンディドからピアンカヴァッロ、191キロメートル)が行われ、モビスター・チーム(Movistar Team)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)は、チームサンウェブ(Team Sunweb)のトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)からピンクジャージ―(マリア・ローザ)を奪取したものの、大会はまだ2ステージ残されていることから「決着はついていない」と主張した。

 伊ミラノ(Milan)で迎える28日の最終ステージでタイトルを獲得できるか問われたキンタナは、「まだまだ困難を極める」としながらも、「明日がおそらく決定的なステージになるだろう」と述べている。

 2014年大会王者のキンタナは、ステージを制したチームスカイ(Team Sky)のミケル・ランダ(Mikel Landa、スペイン)に約8分半遅れでフィニッシュしたものの、デュムランが「初歩的なミス」を犯して苦戦を強いられたことで、大会終盤に総合首位へ浮上した。

 オランダ勢初の優勝を目指していたデュムランは、キンタナに38秒差の総合2位に後退し、バーレーン・メリダ(Bahrain-Merida)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)は43秒差の3位、FDJのティボー・ピノ(Thibaut Pinot、フランス)が53秒差の4位と続いている。

 第20ステージは今大会最後の山岳ステージとなり、大会最終ステージが29.3キロのタイムトライアルであることを考えると、第10ステージのタイムトライアルでデュムランに3分近く差をつけられたキンタナは、ここで後続を突き放すことが必要になる。キンタナは「デュムランとのリードを広げなければならない。彼はタイムトライアルで実力を発揮する」とコメントした。

 第10ステージでデュムランに2分7秒差をつけられたニバリも、「第20ステージは全力を尽くさないと。タイムトライアルの前にできるだけタイムを稼ぐ必要がある。デュムランはまだタイトルを狙える位置にいるし、ほかの数人もそうだ」と語った。

 一方、ピンクジャージ―を失ったデュムランは、「最初から脚の調子が悪く、さらには序盤の下りで集団の後方に位置取る初歩的なミスを犯してしまった」と話し、「その後はバーレーンとモビスターに置いてかれて、ステージ中盤に第2グループにいた自分は、トップにもどるために全力を尽くさなければならなかった。本当に余計な力を使ってしまったよ」と語った。(c)AFP