【4月6日 AFP】シンクロナイズドスイミングの「絶対女王」で、通算5度の五輪金メダルに輝いたロシアのナターリア・イシェンコ(Natalia Ishchenko)が5日、現役引退を発表した。ロシアの通信社Rスポーツ(R-Sport)によると、引退後は政治家に転身すると伝えている。

「選手として競技には戻りません」とコメントしたイシェンコは、「だけど、シンクロナイズドスイミングと完全に決別するつもりはありません。シンクロは私の人生の一部でしたし、これからも私とともにあります」と語った。

 30歳のイシェンコは、北京五輪ロンドン五輪リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得するなど輝かしい実績を誇り、世界水泳選手権(FINA World Championships)で19個、欧州選手権(LEN European Aquatics Championships)では12個のタイトルを獲得した。

 イシェンコは引退後、ロシアの飛び地カリーニングラード(Kaliningrad)州の行政で副部長代理を担当し、さらには同州のスポーツ政策責任者に任命されたと伝えられている。

 ロシアシンクロナイズドスイミング代表のタチアナ・ポクロフスカヤ(Tatiana Pokrovskaya)監督は、「ナターリアは私たちのスーパースターです。彼女は並外れたソリストで、デュエットとグループで素晴らしいパフォーマンスを披露していました」と語った。

「彼女は高いIQを持ち、とても礼儀正しく、頭の回転が早い女性です。カリーニングラード州でも若者やスポーツに大きく貢献してくれると信じています」(c)AFP