【4月2日 AFP】ベネズエラ最高裁は1日、議会から立法権を剥奪するとした3月29日付の決定を取り消すと発表した。

 最高裁は、先に出していた議員の不起訴特権を剥奪する決定も取り消したほか、同国が政治・経済的危機にあるなかニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領に与えていた治安関連の立法権限も終了させた。

 議会から立法権を剥奪するという最高裁の決定を野党は「クーデター」と呼んで大規模な抗議行動を呼び掛けていた。国際的にも厳しい批判を受け、大統領の座に居続けようとするマドゥロ氏にとって圧力となっていた。

 最高裁の決定撤回について野党出身のフリオ・ボルヘス(Julio Borges)議長は「状況は何も変わっていない。クーデターは続いている」と切り捨てた。野党勢力は首都カラカス(Caracas)で予定通り1日にデモを行う方針。(c)AFP/Alexander MARTINEZ