【3月13日 AFP】6年前に始まったシリア内戦による死者はこれまでに32万人以上に上っていると、在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が13日、発表した。

 同監視団によると、2011年3月、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領に対する抗議行動に端を発したシリア内戦による死者数は、これまでに32万1358人に達している。

 このうち約9000人は、アサド政権と同盟関係にあるロシアと反体制派を支援するトルコの両国の仲介で昨年12月、シリア全土に停戦が発効されて以降の死者だ。ただし同監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表は、停戦発効以後の3か月では、それ以前よりも死者は減っていると述べている。

 また、死者全体のうち9万6000人以上が民間人で、うち子どもが1万7400人超、女性が1万1000人近くとなっている。さらに、戦闘の当事者の死者数は、政府軍の兵士が6万900人超、政権側に合流した外国人戦闘員が8000人超、シリア人民兵らが4万5000人。一方で、シリア反体制派の戦闘員が5万5000人近くとなっており、加えてイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」や「シリア征服戦線(Jabhat Fateh al-Sham)」(旧アルヌスラ戦線、Al-Nusra Front)の戦闘員らに同程度の死者数が出ているという。(c)AFP