【3月3日 AFP】スペイン1部リーグ、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)のフェルナンド・トーレス(Fernando Torres)が2日、第25節のデポルティボ・ラ・コルーニャ(Deportivo La Coruna)戦で頭部を強打し、病院に緊急搬送されたものの、CTスキャンの結果、脳に異常がないことが判明し、ファンを安心させた。

 アトレティコは声明で「CTスキャンの結果、フェルナンド・トーレスの外傷性脳損傷は確認されなかった」と発表し、「選手は安定した状態で、病院に到着する前には意識も取り戻した。今夜は病院で経過観察をしていく」とコメントした。

 現在32歳のトーレスは後半41分、背後から迫ったデポルティボのアレックス・ベルガンティニョス(Alex Bergantinos)と衝突すると、倒れ込む際に地面に頭部を強打した。

 倒れ込んだトーレスの様子を見て、両チームの選手たちはすぐに治療を要求すると、チームメートのシメ・ヴルサリコ(Sime Vrsaljko)とガビ(Gabi)は意識を失ったトーレスが舌をのみ込まないよう迅速な処置を行い、ホセ・マリア・ヒメネス(Jose Maria Gimenez)は涙を流していた。

 元スペイン代表のトーレスがピッチから運び出される際には、デポルティボのファンがスタンディングオベーションで送り出し、デポルティボの指揮官に就任したばかりのペペ・メル(Pepe Mel)監督も彼に一礼をした。

 アトレティコのフィリペ・ルイス・カスミルスキ(Filipe Luis Kasmirski)は、beINスポーツ(beIN Sports)に対して「全員が恐怖を感じていた」と語っている。

「今のところ、僕らには大丈夫との知らせが届いている。最も重要なことは、フェルナンドが無事であることだ」

 アトレティコはすでに交代枠を使い切っていたため、ロスタイム7分を含む残り時間を10人で戦い抜き、試合も1-1の引き分けに終わった。(c)AFP