【2月21日 AFP】エルサレム(Jerusalem)で娘を出産したパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の母親が20日、昨年8月1日の出産以来、約半年ぶりに娘と再会した。

 ジュマナ・ダウド(Jumana Daoud)さんは早産となったため、未熟児の受け入れ態勢が整ったエルサレムの病院での出産を決意。ガザ地区に住むパレスチナ人がイスラエルに行く場合、パレスチナ自治政府経由で申請しなければならず、ダウドさんはあらかじめ許可を得てエルサレムへ行き、娘のマルヤム(Maryam)さんを出産した。一緒に身ごもっていたマルヤムさんのきょうだいは、その時死亡したという。

 その後、ダウドさんは他の2人の子どもの世話のために一度ガザ地区へ帰郷。そしてマルヤムさんの元へ戻ろうと昨年10月に再度エルサレム行きを申請したが、なんの音沙汰もなかった。しかし19日夜にイスラエルの民放「チャンネル10(Channel 10)」がダウドさんの話を放送したところ、すぐにエルサレム行きの許可が下りた。許可が遅れた理由は不明だという。

 世界保健機関(WHO)は、治療目的でガザ地区からイスラエルに行く許可が降りないことが増えているとして懸念を示している。病院の予約の日までに回答がない例が大半だという。(c)AFP/Joe Dyke