【2月21日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2016-17)は20日、5回戦の試合が行われ、アーセナル(Arsenal)はセオ・ウォルコット(Theo Walcott)がクラブ通算100得点目を記録するなどして2-0で勝利を収め、5部サットン・ユナイテッド(Sutton United)のおとぎ話に終止符を打った。

 先週の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)ではバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に1-5で大敗を喫していたアーセナルは、ルーカス・ペレス(Lucas Perez)の先制点とウォルコットのゴールで白星を飾り、こちらも5部のリンカーン・シティ(Lincoln City)と対戦する準々決勝に駒を進めた。

 しかしながらそのわずかな点差は、現在5部フットボールカンファレンス・ナショナルリーグの17位につけるサットンよりもアーセナルがイングランドサッカー界の序列の中で105位も上であることとは、相反するものとなった。

 アーセナルのアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督は英BBCに対し、「目的は果たした。全くもって楽な試合ではなかった。このピッチの上で、こちらが犯したミスを彼らはすべて生かしていたから、称賛しなくてはならない。素晴らしいプレーぶりだった」とコメントした。

 ロンドン(London)南部に本拠地を構えるサットンは、1988-89シーズンにその2シーズン前のFAカップ王者だったコベントリー・シティ(Coventry City)を破った快挙の再現を目指したが、クラブ史上初の5回戦での敗戦は誇れるものになった。

 アーセナルは、サットンの5000人収容の本拠地ギャンダー・グリーン・レーン(Gander Green Lane)の人工芝のピッチで、幾度か落ち着きを無くす場面もあった。

 後半にはアーセナルでキャリアをスタートさせたロアリー・ディーコン(Roarie Deacon)のミドルシュートでスタンドにあふれかえったサットンのチームカラーの黄色をまとったサポーターがゴールの歓喜に沸くかと思われたが、ボールはバーに跳ね返された。

 サットンのポール・ドズウェル(Paul Doswell)監督は、「チームがアーセナルと対戦しているのを目にするのは夢のようだった。本当に、本当に誇りに思う。この試合がわれわれにとっては決勝戦だった。最終的に選手たちは歴史に名を残すことになるだろう」と語った。(c)AFP