【1月25日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)は25日、女子シングルス準々決勝が行われ、ミリヤナ・ルチッチ(Mirjana Lucic-Baroni、クロアチア)が大会第5シードのカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)を6-4、3-6、6-4で下し、1999年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)以来となる四大大会(グランドスラム)ベスト4を決めた。

 10代の頃に天才少女と評されたノーシードのルチッチは、幾多の試練を乗り越えてロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)での一戦を制すると、涙を流しながらコートに倒れ込んだ。

 4強入りを決めたルチッチは次戦、第2シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)と第9シードのジョアンナ・コンタ(Johanna Konta、英国)の勝者と激突する。

 18年越しにグランドスラム準決勝進出を果たしたルチッチは試合後、「信じられない。これはクレイジー。唯一言えるのは、神は素晴らしいということ。それしか言えない。ちょっと今は衝撃を受けている」と涙ながらに語った。

 さらに、父親から虐待を受けて母国クロアチアを離れた経験を持つルチッチは、「私にとっては計り知れないこと。この日とここ数週間のことは一生忘れない。私の人生は報われた。過去に起きたすべての悪いことも、これでオーケー」と付け加えた。

 ルチッチは当時17歳で1999年のウィンブルドンで4強入りを果たし、将来を有望視されたが、その後は故障や金銭的な問題に苦しみ2003年から2010年にわたってテニス界のトップから姿を消していた。(c)AFP/Martin PARRY