【1月25日 AFP】米女優のメリル・ストリープ(Meryl Streep)(67)が24日、第89回アカデミー賞(Academy Awards)で主演女優賞にノミネートされ、俳優部門で自身が持つ同賞史上最多ノミネート記録を20回に更新し、ハリウッド(Hollywood)映画界の女王としての貫禄を改めて見せつけた。

 ストリープが主演女優賞部門でノミネートされた作品は、自身のリサイタルを開いたことでも知られたニューヨーク(New York)社交界のマダムの実話を描いたコメディー映画『マダム・フローレンス! 夢見るふたり(Florence Foster Jenkins)』。

 ストリープは今回のノミネートで、主演女優賞ノミネート16回、助演女優賞ノミネート4回と自己記録を更新。俳優部門のノミネート記録では、キャサリン・ヘプバーン(Katharine Hepburn)とジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)がそれぞれ12回で2位につけている。

 一方、ソーシャルメディアのユーザーの間では、今回のノミネートはドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に対する「当て付け」だと大いに盛り上がりを見せた。

 ストリープは今月初め、ゴールデン・グローブ賞(Golden Globe Awards)授賞式で大統領に就任する前のトランプ氏を批判。それを受けてトランプ氏はストリープを「過大評価されている」女優だとこき下ろしていた。ストリープはゴールデン・グローブ賞でも史上最多となる30回のノミネートを受けている。

 ファンの1人はノミネートを祝福してツイッター(Twitter)に「この女優は#Oscar(オスカー)ノミネートの自己記録を20回に更新するほど過大評価されている。嘆かわしい! #MerylStreep(メリル・ストリープ)」とハッシュタグ付きでジョークを交えて投稿している。

 ストリープは1979年に『ディア・ハンター(The Deer Hunter)』でアカデミー賞に初めてノミネートされ、1980年に『クレイマー、クレイマー(Kramer vs. Kramer)』で助演女優賞、1983年に『ソフィーの選択(Sophie's Choice)』、2012年には『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙(The Iron Lady)』のマーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)元英首相役で主演女優賞を受賞している。(c)AFP