【1月7日 AFP】洪水に見舞われているタイ南部では、7日も豪雨が降り続いた。これまでの死者は12人に増え、多くの村が部分的に水没している。

 内務省の声明によると、洪水は一部地域で屋根の高さまで達している。1週間前に洪水が始まって以降、70万人以上が被災した。同省と地元当局の調査によると、少なくとも12人が死亡。豪雨により道路は川と化し、線路は押し流された。

 タイ気象局は、この豪雨は少なくともあと2日続くとみており、最も被害が深刻な8県で鉄砲水に注意するよう呼び掛けている。南部ナコンシータマラート(Nakhon Si Thammarat)県の県庁所在地では、6日夜に162.1ミリという記録的な雨が降り、空港が閉鎖された。

 タイでは通常、11~1月の3か月間は比較的乾燥した涼しい気候が続くが、今回はこの時期としては異例の豪雨となっている。この時期は、タイ経済において重要な観光業を支えるアイランドリゾートを目当てに観光客が集まる書き入れ時でもある。

 隣国マレーシアも年明けに深刻な洪水被害を受け、北部では大勢が避難所に身を寄せている。だが、北部クランタン(Kelantan)州とトレンガヌ(Terengganu)州では天候の回復を受け、4日には2万3000人に上った避難者が、7日までには1万2500人に減少した。気象局の予報によると、降雨量は週末にかけて減少するという。(c)AFP