【12月10日 AFP】スイス当局は9日、現在週末は休んでいる空軍の防空任務を来年1月1日から週末も実施すると発表した。ただし、24時間態勢の空域監視はおよそ5年後からとなる見通しだ。

 富裕国スイスの防空任務は現在、週5日、平日午前8時から午後6時まで行われている。スイス空軍のブノワ・スチューダマン(Benoit Studemann)大佐によれば2017年からは週末も防空任務を実施するが、1日の業務時間の延長は2021年までない見込みだという。

 スイス空軍の「ゆとりある」業務時間は、2014年2月に起きたエチオピア航空(Ethiopian Airlines)旅客機ハイジャック事件の際に物議を醸した。

 エチオピアのアディスアベバ(Addis Ababa)からイタリア・ローマ(Rome)に向かっていたエチオピア航空機の副操縦士が同機をハイジャックし、スイスへの亡命を希望して同国ジュネーブ(Geneva)の空港に緊急着陸した。

 しかし、ハイジャックはスイス空軍が業務を始める前の早朝時間帯に発生したためスイス空軍機は緊急発進せず、スイスと防空に関する二国間協定を結んでいるイタリアとフランスの空軍機が対応した。(c)AFP