【11月21日 AFP】男子テニス、20日に行われたATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2016)決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を破り、年間王者に輝いたアンディ・マレー(Andy Murray、英国)が、王座維持へむけて意欲を語った。

 ツアー・ファイナル初制覇とともに、2週間前にジョコビッチから奪った王座を維持し、夢のような一年を締めくくったマレーだが、これまではジョコビッチやロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の偉業の裏に影を潜めてきた。

 しかし、ついに頂点に立った今、自身が勝ち得た名誉を容易に手放すつもりはない。

「もちろん、ここに立ち続けたい。トップにたどり着くまでの最近5、6か月は、莫大な努力を要した。今年、素晴らしい一年を過ごし、まだ1試合を乗り切っただけだから、これから非常に難しくなることはわかっている」

「でもそこへ到達した今は、このポジションに存在し続けるモチベーションに満ちている」

 まるで自身2度目のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)と五輪でのタイトルや、一児の父になったことが十分ではなかったかのように、マレーの視線は、自身を待ち受けるこれからのテニス界に向かっている。

■モチベーションの源は四大大会

 ジョコビッチが不調にあえぎ、フェデラーとナダルは故障で苦しむ中、マレーはさらなる四大大会(グランドスラム)優勝の可能性を自身の中に見いだしている。

「グランドスラムこそが、私を一生懸命に練習させ、モチベーションを高めてくれるものだ。12月にトレーニングをするときは、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)が頭の中にあるだろう」

「私のキャリアは永遠に続くものではないから、今後数年間では可能な限り多くのことを達成できるように挑戦したい」

 また、今年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2016)や全仏オープン(French Open 2016)決勝を含め、ジョコビッチとの直近15戦でわずか2勝しか挙げられていなかったマレーは、長年のライバルを打ち破った瞬間は非常に大きかったと認める。

「過去数年間、多くのビッグマッチで彼に敗れてきた。大きな試合だったが、何とか一線を越えることができた。来年へ向けても良い弾みになると思う」

(c)AFP/Steven GRIFFITHS