【11月4日 AFP】アフガニスタン北部クンドゥズ(Kunduz)州で3日、米軍が空爆を行い、地元当局によると女性や子どもを含む一般市民少なくとも30人が死亡した。この空爆の直前には、旧支配勢力タリバン(Taliban)の攻勢により米兵2人が死亡していた。

 この事態を受け州都クンドゥズでは激しい抗議デモが行われ、犠牲になった子どもたちの遺族らが、ばらばらになった遺体をトラックに積み上げて見せて回る姿も見られた。

 北大西洋条約機構(NATO)が支援するアフガニスタン軍は、タリバンの鎮圧に苦戦している。タリバンは今年に入って2度州都を一時制圧しており、今回の衝突は、情勢悪化を浮き彫りにするものとなった。

 米軍の支援を受けたアフガニスタン軍は、州都郊外でタリバンに対する作戦を展開していたが、劣勢に陥ったため空爆を要請していた。

 州当局者はAFPに対し、「この空爆で市民30人が殉死し、25人が負傷した」と明かした。また警察当局も、同じ死傷者数を伝えている。死者の中には、生後3か月の乳児を含む子どもたちも含まれており、「家が攻撃された時、彼らはまだ眠っていた」としている。

 これについてNATOはツイッター(Twitter)に短い声明を出し、空爆を実施したのが米軍だったことを認めた。「攻撃を受けた味方の部隊を援護するため、クンドゥズで空爆が実施された。民間人が犠牲になったという情報については、全て今後調査が行われる」としている。(c)AFP/Gul Rahim