【9月17日 AFP】ラグビーニュージーランド代表のプロップ、オーウェン・フランクス(Owen Franks)は、テストマッチで最も注目されず、あまり目標とされることもない記録を達成するまであと1試合に迫っており、さらにはその状況を自慢に思っているのではないかと疑われている。

 17日にニュージーランドのクライストチャーチ(Christchurch)で行われる南アフリカ戦で、代表通算84試合目を迎えるフランクスは、この試合でトライに成功できなければ、連続試合ノートライ数の世界新記録を達成することになる。

 フランクスは現在83試合連続でノートライに終わっており、5年前に代表を引退したイタリアのサルバトーレ・ペルジーニ(Salvatore Perugini)が記録した最長記録に並んでいる。

 28歳のフランクスが記録更新に近づいていることについて、オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)では面白い話題として喜ばれている。

 スティーブ・ハンセン(Steve Hansen)ヘッドコーチ(HC)は、フランクスが得点を望んでなくても構わないと冗談を飛ばし、「彼はあまり得点をよくばらないが、今は記録がほしいから得点したくないと考えているに違いない。この状況を自慢に思っているのだろう」とコメントした。

 前週行われたラグビー南半球4か国対抗戦、ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2016)のアルゼンチン戦の後半で、チャーリー・ファウムイナ(Charlie Faumuina)はフランクスに代わってフィールドに入った後得点した際、心が痛んだと振り返り、「80数試合もノートライに終わっている記録について、オーウェンは自慢に思っているみたいだ。だけど自分のトライが成功した時は、オーウェンのことを考えたよ。だって彼がいたはずの場面で、きっとトライを決めていたに違いないからね」と語った。

 センターのライアン・クロッティ(Ryan Crotty)も、フランクスに世界記録を諦めさせるにはある程度の努力が必要だったかもしれないと付け加え、「今週彼がライン上の好位置にいたら、彼にゴールポストの下をくぐらせてトライさせることになるだろう」と話している。

 現在招集されているオールブラックスのプロップがテストマッチで決めているトライの数はファウムイナが2本、ワイアット・クロケット(Wyatt Crockett)が1本となっている。(c)AFP