【8月16日 AFP】リオデジャネイロ五輪に出場しているドイツ選手団は15日、先週交通事故に遭い頭部に重傷を負っていたカヌースラローム代表コーチのシュテファン・ヘンツェ(Stefan Henze)氏(35)が死亡したと発表した。

 カヌースラローム世界選手権(ICF Canoe Slalom World Championships)の元王者で、2004年アテネ五輪では銀メダルに輝いたヘンツェ氏は、近親者に囲まれながら病院で息を引き取ったという。

 12日未明にカヌースラロームの会場からタクシーで帰宅途中に事故に遭ったヘンツェ氏を悼み、16日の五輪競技会場ではドイツ国旗が半旗で掲げられることになっている。

 独オリンピック委員会(DOSB)のアルフォンス・ヘルマン(Alfons Hoermann)会長は、「われわれはこの日を永遠に悲しむ。この大きな損失に際し、代表チームとしての気持ちは表現できない」と述べた。

 ヘンツェ氏の遺族もまた、「シュテファンの五輪への思いは、大勢の人々の中に生きています」と声明を出した。

 12日の事故では、チームに帯同していたスポーツ科学者の男性もタクシーに同乗していたが軽傷だった。しかし、ヘンツェ氏は緊急手術が必要となり、医師団は同氏が生命の危機にひんしていると説明していた。

 ドイツ選手団は、16日に選手村でヘンツェ氏の追悼式を執り行う予定。一方、国際オリンピック委員会(IOC)も声明で、「IOCは真のオリンピアンの死を悼む」と述べた。(c)AFP