【7月18日 AFP】男子テニスの国別対抗戦、デビスカップ(Davis Cup 2016)は17日、ワールドグループ準々決勝が各地で行われ、前回王者の英国、アルゼンチン、フランス、そしてクロアチアが準決勝に駒を進めた。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)王者で世界ランク2位のアンディ・マレー(Andy Murray)を欠く英国は、代わりに母国のエースを務めることになった世界ランク67位のカイル・エドモンド(Kyle Edmund)が39本のウイナーで圧倒するなど、ドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic、セルビア)を6-3、6-4、7-6で破り、3勝目を挙げた。

 前日の試合では、ラヨビッチがジェームズ・ワード(James Ward)を下してセルビアが1勝1敗のタイに戻していたものの、続くダブルスではドミニク・イングロット(Dominic Inglot)/ジェイミー・マレー(Jamie Murray)組がヤンコ・ティプサレビッチ(Janko Tipsarevic)/ネナッド・ジモンイッチ(Nenad Zimonjic)組を退け、英国が王手をかけていた。

 一方、2010年大会覇者のセルビアは、15日に行われた第1試合のシングルスでティプサレビッチがエドモンドに敗れるなど、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)とヴィクトル・トロイキ(Viktor Troicki)の2人を招集できなかったことが、大きな代償を支払う結果につながってしまった。

 9月に行われる準決勝で英国が対戦するのは、伊ペーザロ(Pesaro)でイタリアを破り、4強入りを果たしたアルゼンチンに決まった。

 そのアルゼンチンは、1981年、1989年、2008年のデビスカップで勝利を挙げるなど、対英国戦で現在3連勝中としている。一方、英国がアルゼンチンから勝利を収めたのは、英南西部にある海沿いの静かな町トーキー(Torquay)で行われた1928年大会だけとなっている。

 デビスカップで優勝経験のないアルゼンチンは、第4試合のシングルスでフェデリコ・デルボニス(Federico Delbonis)が6-4、7-5、3-6、7-5でファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini、イタリア)を退けた。アルゼンチンがデビスカップで4強入りを果たしたのは、最近15年では今回が10度目となる。

 15日に行われた第1試合で、アルゼンチンは世界ランク40位のデルボニスが、同52位のアンドレアス・セッピ(Andreas Seppi)を下してイタリアに先勝。しかし続く第2試合では、ファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini)がフアン・モナコ(Juan Monaco)にストレート勝ちを収め、イタリアが1勝1敗に戻した。

 アルゼンチンはその後 、4年ぶりに代表復帰を果たしたファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro)がギド・ペラ(uido Pella)と組んだ第3試合のダブルスでフォニーニ/パオロ・ロレンチ(Paolo Lorenzi)組を下し、準決勝進出まであと1勝に迫っていた。

■フランスは準決勝でクロアチアと激突

 チェコ・トジネツ(Trinec)で行われたチェコ対フランスは、3時間28分に及ぶ激闘となった第4試合で、世界ランク10位のジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga)が4-6、7-6、6-4、7-5で同50位のイリ・ベセリ(Jiri Vesely、チェコ)を下し、3勝1敗としたフランスが4強入りを決めた。

 90年ぶりに敵地でチェコに勝利したフランスは、2001年大会以来のタイトル獲得を目指し、準決勝ではクロアチアと対戦することになった。

 米オレゴン(Oregon)州ポートランド(Portland)で行われた米国対クロアチアは、第4試合で2014年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2014)覇者マリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)が7-6、6-3、6-4でジョン・イズナー(John Isner、米国)を破り、2勝2敗のタイに持ち込んだ。

 そして第5試合では、ボルナ・コリッチ(Borna Coric)が6-4、3-6、6-3、6-4でジャック・ソック(Jack Sock、米国)を退け、クロアチアが準決勝の切符を手にした。(c)AFP