【7月10日 AFP】サッカー欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)は10日、スタッド・ド・フランス(Stade de France)で決勝が行われ、開催国フランスとポルトガルが激突する。そこでAFPは今回、勝敗を左右するであろう4つのポイントをまとめた。

■フランスはどうやってロナウドを封じ込むのか?

 ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)は、今大会でも得点を記録し、史上初めて欧州選手権の4大会で得点を決めた選手になった。絶好調とはいえないロナウドだが、どんな状態であろうと相手にとって脅威であることに変わりはない。

 フランスもロナウドの脅威をできる限り抑えなければならないことは理解しており、バカリー・サニャ(Bacary Sagna)は、「世界最高かどうかはともかく、最高峰の選手であることは間違いない。ディフェンダーとしては、できるだけスペースを与えないようにしなくてはならない」と話している。

 ポルトガルというチームの特徴や、攻撃の消極性を考えると、代表チームでのロナウドは所属するレアル・マドリード(Real Madrid)のように能力を最大限に発揮できているとは言い難い。カウンターの回数は少なく、中盤からのパス供給も十分ではないため、得点チャンス自体が多くない。

 それでも、ペナルティーエリア付近やセットプレーではやはり常に脅威の存在となり、ハンガリー戦では華麗なヒールキックで得点を挙げ、ウェールズとの準決勝では驚異的な高い打点からのヘディングシュートでチームに先制点をもたらした。さらにポルトガルの追加点も、ロナウドのシュートをナニ(Luis Cunha aka Nani)が触れてコースを変えるという形だった。

 試合序盤にポルトガルがロナウドの得点感覚を生かしてしませば、フランスはゲームプランそのものを変えざるを得なくなる。ディディエ・デシャン(Didier Deschamps)監督は、ロナウドについて「彼のスピードと空中戦をいかに攻略するか。これはサッカー界の一大テーマだ。彼を抑えられるかが、われわれにとってカギになる」と語っている。