【6月16日 AFP】英国を代表するゲイ雑誌アティチュード(Attitude)は15日、7月号の表紙に英王室のウィリアム王子(Prince William、33)が登場することを明らかにした。英王室メンバーがゲイ雑誌の表紙を飾るのは初めて。ホモフォビア(同性愛嫌悪)などに基づく性的少数者いじめに反対することが目的だという。

 今月12日には米フロリダ(Florida)州オーランド(Orlando)の同性愛者向けナイトクラブで49人が犠牲となった米史上最悪の銃乱射事件が起きたばかり。この事件ではイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出している。

 王位継承順位2位のウィリアム王子はアティチュード誌とのインタビューで、自宅のケンジントン宮殿(Kensington Palace)でLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の人たちと面会し、性的指向や性自認を理由としたいじめを受け精神衛生上の問題を抱えるようになったとの体験談を聞いたと語っている。

 また、いじめを受けている若い世代へのメッセージとして「我慢しないで、信頼できる大人に相談してください」「あるがままの自分に誇りをもって。恥じることは何もない」と語りかけた。

 ノーネクタイ姿で笑顔を見せるウィリアム王子が表紙のアティチュード7月号は、15日から電子版がダウンロード可能となっており、店頭発売は22日の予定。(c)AFP