【5月14日 AFP】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は13日、自動車業界に衝撃を与えた排ガス不正問題で巨額の損失を計上したにもかかわらず、2015年分のボーナスを従業員1人につき3950ユーロ(約48万5000円)を支給することを明らかにした。2014年のボーナス支給額は5900ユーロ(約72万5000円)だった。

 VWの人事部長は、「困難な状況にもかかわらず、従業員はチームとして実にいい仕事をしてくれた。精力的な取り組みは評価に値する」と述べている。

 先月には役員に高額のボーナスが支給されることが明らかになり、VWは世論と、ウォルフガング・ショイブレ(Wolfgang Schaeuble)独財務相をはじめ、議員らからも批判を浴びた。また、発表が賃金交渉の時期だったこともあり、同社の従業員の間にも反発が広がっていた。

 役員へのボーナス支給をめぐって批判を受けたVWの監査役会は4月末、取締役9人の2015年のボーナスの30%分の支払いを一時凍結することを決定した。凍結分は、VWが目標株価を達成すれば、3年後に支払われる。(c)AFP