【4月23日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は22日、2022年サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)のスタジアム建設現場での労働環境を監視する組織を立ち上げると発表するとともに、大会が同国で開催されるだろうと示唆した。

 就任後初めてカタールのドーハ(Doha)を訪れたインファンティーノ会長は、6年後に控えるW杯のスタジアム建設現場の作業員が、ほぼ守られていないという批判に対応すると語った。

 会見でインファンティーノ会長は「座って待つことはしないつもりだ。FIFAは、W杯の建設現場の労働者の権利を確実に守るため、監視を一層強める」と語った。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は、3月にW杯のスタジアム建設現場での労働者の虐待について、初めてとなる調査結果を報告。その中で、FIFAはこの問題について「有意義な行動を取れていない」としていた。

 一方でインファンティーノ会長は、労働者への虐待や現在スイスで捜査が行われている汚職スキャンダルを受けて、W杯がカタール以外で開催されるのではないかという臆測を否定した。

「2022年のW杯がここ(カタール)で行われるのか否かという疑問についてだが、もちろん、2022年のW杯はカタールで行われる。6年前に下された決断だ。このまま前進すべきだと思う」

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