【4月19日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP)のMotoGPクラスで3度の優勝を誇り、今季でモビスター・ヤマハ(Movistar Yamaha)との契約が満了を迎えるホルヘ・ロレンソ(Jorge Lorenzo、スペイン)が、ドゥカティ(Ducati Team)と2年契約を結んだ。両チームが18日、明らかにした。

 ヤマハにとっては、現王者が離脱する大打撃となるが、ドゥカティにとっては、人気者のバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)とライバル関係にあるロレンソが加入するという意味で、大胆な契約になる。

 ドゥカティは声明で、「2017年と2018年のMotoGPクラス参戦について、スペイン人ライダーのホルヘ・ロレンソと契約を交わした」と発表した。

 スペインのスポーツメディアによれば、ヤマハで41勝を挙げている28歳のロレンソは、ドゥカティから2年総額2500万ユーロ(約30億8000万円)を提示されたという。

 一方、2008年からロレンソを起用してきたヤマハは、「ホルヘのこれまでの活躍に、大変感謝している。2016年シーズンの残り15戦で、さらに思い出深い瞬間を分かち合えればと思う」と声明で発表した。

 250ccクラスで2度の年間タイトルを獲得しているロレンソは、MotoGPクラスでも、2010年、2012年、そして昨季の年間優勝を経験。昨シーズンは、レプソル・ホンダ(Repsol Honda)の同胞、マルク・マルケス(Marc Marquez)と画策し、宿敵ロッシの優勝を阻止したという臆測が、何か月もスポーツ界をにぎわせた。

 先月、ヤマハがロッシとの契約を2年延長したことにより、ロレンソが同チームを離れるという見方が強くなっていた。ヤマハは、ロッシの新しい同僚については発表していないが、チーム・スズキ・エクスター(Team SUZUKI ECSTAR)に所属する21歳のマーベリック・ビニャーレス(Maverick Vinales、スペイン)が有力とされている。(c)AFP