【4月15日 AFP】米メジャーリーグサッカー(MLS)のモントリオール・インパクト(Montreal Impact)に所属するディディエ・ドログバ(Didier Drogba)が14日、英国にある自身のチャリティー団体が募った資金が、慈善事業に使われていないのではないかと報じた英紙デーリー・メール(Daily Mail)に対し、法的措置をとる構えを見せた。

 同紙は、チャリティー団体のディディエ・ドログバ財団(Didier Drogba Foundation)が過去5年間に集めた170万ポンド(約2億6000万円)の募金のうち、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)でプレーしていたドログバの母国コートジボワールの子どもたちの支援に使われたのは、そのわずか1パーセントだけだったと報じた。

 記事によると、同財団への募金は、著名な支援者のためのきらびやかなイベントに使われたほかは、手つかずのまま口座に残されているという。

 同紙は、募金のうち慈善事業に使われたのは1万4115ポンド(約220万円)のみだったと伝えている。

 これに対しドログバは、記事が「計り知れないほどの損害を与えるものだ」と批判した。

 ドログバは英ロンドン(London)にいる広報担当を通じ、「デーリー・メール紙に対し、情報が事実とは異なり、中傷的だと勧告した法的書簡と67ページ相当の文書を送付したにもかかわらず、彼らは真実を無視する判断をした。これを受け、私は本日訴訟手続きをとる」と声明を発表した。

「詐欺行為も、汚職も、管理の不行き届きも、うそも、不正もない」

 チャリティー団体の監視機構である英チャリティー委員会(Charity Commission)は、デーリー・メール紙からの連絡を受け、この件について調査を行うとしており、「同財団は募って蓄えた莫大な基金をいまだに使用しておらず、これをどのように利用する計画なのか、情報が必要だ」としている。(c)AFP