【4月14日 AFP】マケドニアの首都スコピエ(Skopje)で13日、政府による盗聴疑惑をめぐり数千人がゲオルギ・イワノフ(Gjorge Ivanov)大統領の辞任を求めて路上デモを行い、一部が暴徒化して大統領府に放火する騒乱に発展した。

 デモ参加者は建物に卵や石を投げつけ、一部が大統領府の窓ガラスを粉々に割り、家具に火を付けた。出動した機動隊との間で散発的な衝突が起き、警察によると12人が逮捕されたほか、記者1人が負傷した。

 デモはイワノフ大統領が前日、盟友であるニコラ・グルエフスキ(Nikola Gruevski)前首相ら盗聴疑惑の渦中にある政治家に対する訴訟手続きを妨害する決定を突如下したことがきっかけ。この問題では野党・社会民主同盟(SDSM)が昨年、当時首相だったグルエフスキ氏が政治家や記者を含む約2万人の盗聴に手を染めていたと糾弾し、盗聴テープは政権上層部の汚職を示すと主張していた。

 与党側はSDSMの主張を否定するとともに、SDSMのゾラン・ザエフ(Zoran Zaev)党首が「スパイ行為を」働き、国を「不安定化」しようとしていると告発している。(c)AFP/Jasmina MIRONSKI