■「ローマ法王へのメッセージがある」

2008年8月26日:スーダンのニャラ(Nyala)から乗客乗員95人を乗せて首都ハルツーム(Khartoum)に向かっていた民間航空サンエアー(Sun Air)611便が2人の男にハイジャックされた。同機は、燃料が少なくなったためリビア南部クフラ(Kufra)に着陸。ほぼ24時間後に犯人らは投降し、乗客全員が解放された。

2007年8月18日:国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のメンバーを名乗るエジプト人とトルコ人が、乗客乗員140人以上を乗せて分離した北キプロス・トルコ共和国からイスタンブール(Istanbul)へと向かっていたアトラスジェット(Atlas Jet)の旅客機をハイジャックした。2人はイランまたはシリアに向かうよう要求した。給油のためトルコ・アンタルヤ(Antalya)空港に着陸した際、女性と子どもらが機体前方のドアから解放されたが、その隙にその他多くの乗客が後部から脱出。数時間後には犯人が投降し、残された乗客らも無事に解放された。

2006年10月3日:乗客乗員113人を乗せアルバニアの首都ティラナ(Tirana)からトルコ・イスタンブールに向かっていたトルコ航空(Turkish Airlines)機が丸腰のトルコ軍脱走兵によりハイジャックされた。同機はギリシャとイタリアのジェット機によりイタリアのブリンディジ(Brindisi)に強制着陸させられた。ハイジャック犯は、爆弾を持っていると偽って操縦室に押し入り、時のローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI)にメッセージがあるとパイロットに告げた。男は自分はキリスト教改宗者で良心的兵役拒否者であり、トルコの兵役義務を回避する助けを求めたのだと主張した。

2005年9月12日:コロンビアのフロレンシア(Florencia)からネイバ(Neiva)へ向け、乗客乗員25人を乗せたアイレス(Aires)航空の小型プロペラ機が、車椅子の男とその息子にハイジャックされた。乗客によると、ハイジャック犯らは手りゅう弾を持っていると主張していたという。同機はボゴタ(Bogota)に緊急着陸し、男らの身柄は当局に引き渡された。2人の要求は、14年前に警察が行った家宅捜査への損害賠償だった。この家宅捜査で父親が負傷し障害者となったのだという。