純潔守り人生変える ─ 南ア「処女奨学生」たちの思い
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■処女たち自身のアイデア
当局の統計によると、同地区に住む15~49歳のうち、最大で半数がHIVに感染しているとされる。またファクトチェック(事実確認)団体「アフリカ・チェック(Africa Check)」の統計によれば、南アフリカでは女性の約25%が19歳までに妊娠を経験している。
マジブコ氏によれば、奨学金制度のアイデアは処女の女性たち本人が出したものだった。こうした女性らは、妊娠した他の女性たちが政府から育児支援などの「褒美」をもらっている一方で、自分たちは無視されていることに不満を抱いていたという。
だが女性の権利擁護活動家たちは、同制度に強く反対している。
南アフリカの与党・アフリカ民族会議(ANC)女性連盟の会長を務めるバタビレ・ドラミニ(Bathabile Dlamini)社会開発相は、処女検査を「女性を抑圧する家父長的な諸慣習に根付く、明らかに有害な行為だ」と糾弾した。
男女平等委員会(The Commission for Gender Equality)のムファンゼルウェ・ショジ(Mfanozelwe Shozi)委員長は、この奨学金制度は処女という「条件」をつけているために、「極めて差別的」で、憲法に反するものだと非難。さらに、女性らに対する検査がHIV予防につながるという根拠はないと指摘した。