【3月19日 AFP】サッカー女子日本代表の佐々木則夫(Norio Sasaki)元監督が18日、都内で退任会見を行い、リオデジャネイロ五輪出場を逃したことで、「なでしこジャパン」はこれまで経験したことないような重圧にさらされているとの見解を示した。

 佐々木元監督は女子日本代表で長期政権を築き、2011年のW杯ドイツ大会(FIFA Women's World Cup 2011)で優勝を果たすと、2012年のロンドン五輪では銀メダルを獲得したが、大阪で行われたリオ五輪のアジア最終予選を突破できなかった。

 佐々木元監督によると、一世を風靡(ふうび)したなでしこのスタイルは、世界の競争が激化する中で大きな疑問符がついているとの認識を示しており、「さらに個の質を上げた中で、組織的に融合していかなければならない」と語った。「(なでしこが優勝した2011年の)ドイツ大会以降、ロンドン(五輪)や世界大会において、各国代表チームや選手個人のレベルも上がってきていますし、戦術面でも以前はアバウトだったものがとても緻密になってきている」

 佐々木元監督の下、なでしこは2011年のW杯決勝で優勝すると、2012年のロンドン五輪決勝では銀メダルを獲得。2015年のW杯カナダ大会(FIFA Women's World Cup 2015)では米国に敗れたものの、再び決勝まで駒を進めている。

 3か月前には、長い間チームをけん引してきた澤穂希(Homare Sawa)さんが現役を引退しており、佐々木元監督の退任は、日本女子サッカーの一つの時代が終わりを迎えたことを意味している。57歳の佐々木元監督と選手の関係は、澤さんの引退後に冷えきったものになったと報じられていた。(c)AFP